†GRAN TURISMO 4 Photo†
トヨタ MR2 GT-S '97
初代グランツーリスモで自分で貯めたお金で初めて買ったのがこのMR2だった。
全てのディーラーを回り、これが一番格好良くどうしても欲しいと思って購入した。
色は当時リッジレーサーのゴキブリカーに大きく影響されていたのでブラックを選んだ。
勿論不安が無かったわけではない。
付属の解説書にMRという駆動方式の車の操縦の難しさがみっちりと書かれていたからだ。
本来は後部座席の部分にエンジンを載せリアタイヤだけを駆動させる。
たったそれだけの違いが大きな違いを生むとは思えなかった。
生憎、後輪駆動なら最初に説明書通りに買ったシルビアで、
慣れている事も自信に繋がっていた。
ゲーム的に考えて少し滑りやすいだけだろうと、そう思っていた。
とりあえずディープフォレストでテスト走行をする事にした。
フルスロットルでどんどん加速していく。
最初にタイヤがあまり空転しなかったのでこれならいけると感じた。
迫り来る第一コーナー。
プレッシャーのせいか遅めのスピードで攻略する。
次は速めに行こうと第二コーナーからの複合コーナーに突っ込んでいく。
すると突然、車が制御不可能になりそのままスピンしてしまう。
タイヤのグリップが失われ、自分の意志とは違う方向に進んでいく車。
気が付くと車は進行方向とは逆を向きコースアウトして止まっていた。
絶対にスピンしないと言う決意は自分の腕の未熟さの前に脆くも崩れ去った。
そして、これがリアルな挙動だと改めて認識される事となった。
放心状態になり暫くは何も出来なかった。
数分後、気を取り直して一応ぶつかった時の音は鳴ってないし、
次は愛車に傷だけはつけないように一周がんばる事となった。
ふらふらと酔払い運転のようになりながら、
時にはまたスピンしたり何とか一周する事が出来た。
しかしこれではレースに勝つ事は出来ないだろう。
そこで次の周はもう少し速く走る事になるがその思いが破滅を生むのであった…。
写真のMR2はGT4で所持してあるもの。撮影場所は東京・ルート246。
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